見た目、質、性能で住宅を判断する目安を目指す


既存の住宅をなんとかもっと流通させよう、市場を広げていこう、という狙いのもと、国土交通省の旗振りで既存住宅の新しいラベリング制度が動き出しました。その名も「特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度」という長々としたネーミングの制度で、通称「安心R住宅」といいます。

既存住宅の中古物件というと、新築に比べて物件に関する情報が少なく、どうしてもよく分からない不安感があったり、汚いのではないか、といったユーザーにとってみればマイナスイメージが先行しています。こうしたマイナスイメージを払拭するために、物件の性能や質、見た目などまで含めて、要件を満たした既存住宅に「安心R住宅」のラベルを付与するというものです。Rの意味は、Reuse(リユース)、Reform(リフォーム)、Renovation(リノベーション)を意味するそうです。戸建住宅のみならず、集合住宅も対象となります。

安心R住宅の要件の大きな柱として、
・現行の耐震基準に準じている
・瑕疵保険締結のための検査基準に適合している
といった「不安感」を払拭するための要件はもちろん、「汚い」イメージの払拭するため、
・キッチン、浴室、トイレなどの水回りの状況が分かる画像が閲覧できる
・事業者団体ごとに独自のキレイさ基準を設け、その基準に適合している
といった要件も求められています。

情報が少なく、よく「分からない」というイメージの払拭については、建築時の住宅性能評価情報や設計図書の開示はもちろんのこと、
・広告時に「安心R住宅調査報告書」を交付し、いつでもユーザーが閲覧できる
・雨漏り、白アリなどの保険保証に係る情報が開示されている
といった要件が含まれます。

私共のようなサッシやガラスなどの開口部商品を扱う業者が関連する要件としましては、「省エネルギーに関連する情報の開示」という要件項目があります。これは建物の省エネ性能に関連する書類、窓やドアなど開口部の使用に関する情報、省エネ設備に関する情報の開示が必要とされているというものです。すでに真空ガラス「スペーシア」やロウイー複層ペアガラスなどの高断熱ガラスを使用していたり、インプラスなどの内窓が設置されている物件は、そうした情報を積極的に開示する事によって、ユーザーの判断材料をきっちり示して欲しいですね。

今回の「安心R住宅」の普及を進めていくために、国では新たな支援策を立ち上げる予定です。「住宅ストック維持・向上促進事業」といって、「安心R住宅」登録団体を対象に、事業試行にかかる費用の補助を行うというものです。また、税制の優遇措置も用意されていて、「安心R住宅」に対しては敷地に係る不動産取得税が減額されます。

「安心R住宅」は宅建免許を持つ事業者が対象のため、制度の普及には不動産業者と住宅リフォーム業者のタイアップが必要不可欠です。今後、こうした垣根を超えた業者同士の連携、タイアップがどこまで深まるかが重要です。